インビザラインは透明なマウスピースを用いた矯正治療で、多くの方に支持されています。

治療が進むにつれて、使用するマウスピースは順次交換していきますが、使い終わったマウスピースをどうすればいいか疑問に感じる方もいるでしょう。

この記事では、使用済みのインビザラインの処理方法や保管について解説します。

■使用済みのインビザラインは捨ててもいい？

◎原則として使用済みのマウスピースは不要

基本的に使用済みのインビザラインは捨てても問題ありません。

新しいマウスピースに移行した時点で、旧マウスピースはその役割を終えています。

治療が計画通りに進んでいれば、以前のマウスピースを再び使う必要はありません。

◎万が一のために前回のマウスピースを取っておく

ただし、万が一現在のマウスピースが破損したり、紛失した場合に備えて、1つ前のマウスピースは保管しておくと良いでしょう。

前回のマウスピースが手元にあると、次の新しいマウスピースをもらうまでの間、治療が大きく遅れることを防げます。

■取っておいたマウスピースを使う場面

◎旅先など

長期間の旅行や出張では、万が一現在のマウスピースが破損した場合、すぐに新しいマウスピースを手に入れることが難しい場合があります。

特に海外旅行中や長期の出張先で、前のマウスピースを持参していれば、治療の中断を避けることができ、次の新しいマウスピースを手に入れるまでの間、歯の動きを維持できます。

予備を持ち歩いておくことで、予期せぬ破損や紛失の際にも安心して旅行を続けられ、旅行先で余計な心配をせずに過ごせます。

◎すぐに歯科医院にかかれない状態など

現在のマウスピースが紛失または破損し、すぐに歯科医院に行けない場合、前のマウスピースを使用することで、治療が止まることを防げます。

例えば、週末や祝日で歯科医院が休診の場合や、予約が取れない状況では、予備のマウスピースが役立ちます。

歯の矯正は日々の小さな積み重ねが大事なため、少しの治療中断でも歯が元の位置に戻ってしまうリスクがあります。

前のマウスピースをすぐに装着することで、歯の動きが戻ることを防ぎ、治療計画に大きな遅れが出ることを避けられます。

■保管する場合のポイント

◎清潔な状態で保管

使用済みのマウスピースは、唾液や食べ物の残りかすが付着していることがあるため、まずはしっかりと洗浄しましょう。

ぬるま湯と柔らかいブラシを使って、丁寧に汚れを落とします。

歯磨き粉などの研磨剤は使用せず、マウスピース専用の洗浄剤を使うとさらに衛生的です。

◎ケースに入れて保管

洗浄後は、マウスピース専用のケースに入れて保管しましょう。

空気にさらしたまま放置すると、ほこりや雑菌が付着する可能性があります。

また、ケースに入れておくことで、紛失や破損を防ぐこともできます。ケースは常に清潔な状態を保つよう心掛けましょう。

◎高温多湿の場所を避ける

マウスピースは熱に弱いため、高温多湿の場所で保管するのは控えましょう。

例えば、直射日光の当たる窓辺や、風呂場などの湿気が多い場所での保管は不適切です。

冷暗所で保管することで、マウスピースの形状が崩れるのを防ぎます。

【基本的には1つ前のものを取っておく】

使用済みのインビザラインは、基本的に捨てても問題ありませんが、1つ前のマウスピースは保管しておくのがおすすめです。

特に治療中のトラブル時には前のマウスピースが役立つことが多く、清潔な状態で保管することで、万が一の際にも安心して使用できます。

保管する際には、清潔なケースに入れ、高温多湿を避けて保管することが大切です。

治療をスムーズに進めるためにも適切に管理しておきましょう。