治療中に歯がぐらぐらと揺れて怖いと思った方いらっしゃいませんか?
矯正中に最初このような状態になってしまった時は、とても驚いてしまう方が多いようです。
しかし、矯正治療中の揺れは多かれ少なかれどなたにでも起こるものです。
どうして矯正治療中は歯が揺れ、どのように対策すればいいのかについて解説します。
目次
歯が揺れる原因
歯根膜とは
矯正治療中に歯が揺れる原因は、歯根膜という膜にあります。
歯根膜は歯根と歯槽骨の間0.2 mm 程度のスペースを埋めている細い繊維の塊です。
この歯根膜がクッションの役割をしていることで、歯は衝撃を吸収できます。
そのため特に問題がない歯の状態でも、0.2mm ほど歯は動きます。
歯根膜が細胞の増生を促す
矯正治療を行う時は、この歯根膜にある歯周靭帯が「伸ばされる側」と「押される側」に分かれます。
伸ばされた方では歯槽骨の増生が始まり、押された方では吸収が始まります。
これによって歯は少しずつ移動したように見えるのです。
この歯周靭帯は、矯正治療の範囲内では伸ばされても切れてしまうことはないため、安心して良いといっていいでしょう。
歯根膜へ力がかかることより歯の揺れが起こりますが、それは骨の増生に必要なものだということです。
特に歯の揺れを感じる時
矯正期間中は、特に歯の揺れを感じる時タイミングがあります。
マウスピースを外した時
ワイヤー矯正は固定式で、ワイヤーを外してしまわなければ歯が支えを失うことはありません。
しかし、マウスピース矯正では食事や歯磨きの時に外すと、全く支えがない状態となります。
そのためマウスピースを外す外した時が1番動揺を感じる方が多いようです。
矯正し始めた時
矯正し始めの時も歯の揺れを感じることが多いようです。
しかし時間が経って、歯が矯正に慣れてくると、全体が大きく揺れているというようなことはなくなっていきます。
歯が揺れている時の注意点
舌などで触らない
歯が揺れているからといって気になって舌で触ってしまうと、さらなる動揺引き起こしてしまう可能性があります。
気になることはあるかもしれませんが、できるだけ触らずらずに乗り越えましょう。
強い力をかけない
食事などで固いものを食べるなどして、強い力をかけないようにしましょう。
また早く動かしたいからといって強い力をかけてしまうと、歯自体にダメージが及ぶことがあります。
自己判断で装着をやめない
特にマウスピースの場合は自己判断で到着を止めてしまうと、歯が動かなくなり矯正自体が失敗に終わってしまう可能性もないとはいえません。
そのため痛みが出て装着するかどうか悩む時は、時は必ず歯科医院に相談しましょう。
歯科医院に相談するべき状態とは
歯の色が変わってくるなどの場合
歯は神経が失活すると茶色っぽく変色し始めます。
もし矯正期間中に歯の色が変わったように感じられたら、神経が死んでしまった可能性があります。
この時は迷わず歯科医院に相談しに行きましょう。
極端な揺れ
極端に揺れがあるような場合も、歯科医院に相談しましょう。
歯周病など、何か歯にとって良くないことが起こっている可能性も考えられます。
痛みが全然引かない
基本的に矯正の場合、装置を調節したり、つけたりした直後が一番痛く、徐々に治まってくるようにできています。
しかしいつまでたっても強い痛みが続く場合は、他の原因がある可能性も考えられます。
そのような場合も歯科医院に相談しましょう。
矯正中の揺れ、多くの場合は問題ありません
治療中の歯の揺れは、多くの場合問題がないことがほとんどです。
しかし、いつもと少し違う、極端に揺れているなどという場合に関しては。患者様ご自身だけでは難しいこともあります、
何か気になることがあれば歯科医院に相談し、矯正期間中も快適に過ごせるようにしましょう。