インプラントオーバーデンチャーという言葉を聞いたことがありますか？

デンチャーとは入れ歯のことを指しますが、インプラントオーバーデンチャーとはインプラントを埋入し、それを固定源にして口腔内で維持するための装置です。

インプラントオーバーデンチャーの種類と、メリットについて解説します。

■インプラントオーバーデンチャーとは

◎留め具を固定源にする可撤式の入れ歯

インプラントオーバーデンチャーは、数本のインプラントで入れ歯を固定し、安定させる治療法です。

近年一般に広がってきたオールオンフォーなどが固定式（外せない）装置であるのに対し、インプラントオーバーデンチャーは取り外しが可能という特徴があります。

■留め具の種類

◎ロケーターアタッチメント

インプラントオーバーデンチャーは、留め具の部分でインプラントと入れ歯がくっつくような仕組みになっています。

そして、その留め具部分にはいくつかの種類があります。

中でも最も使用されているのがロケーターアタッチメントというアタッチメントの形態です。

ロケーターアタッチメントは、入れ歯とインプラントの固定部分がボタンのような形をしているものです。

ロケーターアタッチメントは固定力が強く、その力を調節できるだけでなく、トラブルが少ない、メンテナンスや修理が簡単などのメリットがあります。

◎ボールアタッチメント

インプラント側についたボールのような部分を入れ歯側の受け皿部分にはめて固定するタイプのアタッチメントです。

◎バーアタッチメント

インプラントの間にバーを渡し、それを固定源にして入れ歯を安定させる方法です。

■インプラントオーバーデンチャーのメリット

◎通常の入れ歯よりずれにくい

インプラントオーバーデンチャーは、無歯顎の方であっても固定源をしっかりと取れるため、咀嚼時などにずれを起こしにくいというメリットがあります。

歯槽提が固定源だとずれるだけでなく、入れ歯が外れてしまうということも考えられますが、インプラントオーバーデンチャーならその心配もありません。

◎可撤式で清潔

インプラントオーバーデンチャーはオールオンフォーなどと違い、可撤式の装置です。

そのため、外して洗えて清潔です。

入れ歯はプラスチックでできているため、汚れがつきやすく落ちにくいという特徴があります。

流水下で洗えたり、洗浄剤につけて消毒できたりするのは大きなメリットです。

◎埋入本数を少なくできる

オールオンフォーは4本、オールオンシックスは6本のインプラント埋入を必要とします。

しかし、インプラントオーバーデンチャーは最低2本で入れ歯を固定することができます。

埋入本数が少ないほど、身体にも金銭的にも負担が少なくなります。

◎今の入れ歯をそのまま使えることも

インプラントオーバーデンチャーは入れ歯の方にもインプラントを固定するための部分をつけなくてはなりませんが、その時使っている入れ歯をそのまま利用して装置を装着し、使い続けることができるケースもあります。

使い慣れた入れ歯をさらに安定した環境で使える可能性があるというのは大きなメリットです。

【インプラントオーバーデンチャーで快適な噛み心地を】

インプラントオーバーデンチャーはインプラントを埋入し、それを固定源にして入れ歯を入れるための装置です。

固定源があることで入れ歯が安定し、通常の入れ歯より快適な噛み心地を得ることができます。

また可撤式の装置なため、外して洗え、清潔であるなどのメリットもあります。

現在お使いの入れ歯を続けて使用できるケースもあります。

安定しにくい入れ歯にお悩みの方はぜひ一度インプラントオーバーデンチャーを検討されてみてはいかがでしょうか。