インプラント手術をした当日にもう噛むことが可能な治療法があります。
それが即時荷重インプラントです。
多くが2回に分けられているインプラント手術の中で、即時加重インプラントは時間的負担や身体的負担を大きく減らせる治療法として注目されています。
即時荷重インプラントとはどのようなものなのでしょうか。
また治療の流れやメリットが大きい方についても解説します。
目次
■その日のうちに噛める?即時荷重インプラントとは
◎手術当日に噛める
即時荷重インプラントとは通常2回かかるインプラント手術が当日で終わり、その日に噛み合わせを回復できる手術法のことをいいます。
すぐに通常通りの力で噛めるわけではありませんが、歯がない期間を減らすことができます。
◎2回法との違い
通常の2回法では、歯槽骨に穴を開けそこにインプラント体を埋入、治癒を4ヶ月~6ヶ月ほど待ちます。
インプラント体と歯槽骨が結合した後に、連結部や上部構造を作るのが2回法のやり方です。
しかし即時荷重インプラントは、この治癒期間を待たずに上に歯を入れ、当日に噛み合わせを回復させます。
■即時荷重インプラントの流れ
◎初期相談、カウンセリング
即時荷重インプラントの流れは2回法と変わらない点もあります。
まずは初期相談に来ていただきインプラントの大まかな説明をします。
その後、患者様がインプラント治療をご希望されれば、個別のカウンセリングに入ります。不安があれば何でもご相談ください。
◎精密検査
歯科用CTや型とりなど、インプラントに必要な精密検査を行います。
また全身疾患がある方はこのタイミングで細かい血液検査などを行うこともあります。
◎治療計画
精密検査で得られた情報を総合し、歯科医師が治療計画を立てます。
治療計画を患者様にご説明し、もし同意が得られれば治療に進みます。
同意が得られない場合は、無理に治療を進めることはないためご安心ください。
◎事前処置
歯周病、むし歯などがある場合は事前の処置が必要となります。
特に歯周病はインプラント周囲炎の原因となりやすいことから、完全に治癒してからインプラント治療を行う必要があります。
◎手術
歯槽骨に穴を開け、インプラント体を埋入します。
その上に人工歯を入れ、当日に噛み合わせを回復させます。
この外科手術が1度で終わるところが2回法と違う点になります。
◎メンテナンス
インプラント埋入と噛み合わせの回復が終わったらメンテナンスに移ります。
すぐにしっかり噛めるわけではない点に注意が必要です。
■即時荷重インプラントのメリット
◎歯がない状態を回避できる
即時荷重インプラントのメリットは歯がない状態を回避できることです。
人前に立つ方、発音が気になる方などは当日に噛み合わせが回復できた方がいいという方はいらっしゃるでしょう。そのような方にとってはメリットの大きな治療法になります。
◎費用や時間の負担が減る
通院回数が減るため、費用や時間の負担が減ります。
■即時荷重インプラントを受けられない方
◎骨の厚みがない方
インプラントを入れるための骨に厚みがない方は、即時荷重インプラントの治療は受けられません。
骨造成という骨を足す治療を行う必要があるためです。
◎全身状態に問題がある方
全身状態に問題がある方も即時荷重インプラントを受けられないことがあります。
患者様の状態によって適応範囲かどうかは異なりますのでご相談ください。
【負担が少ない、患者様によってはメリットが多い治療法】
即時荷重インプラントは手術当日に噛み合わせを回復できる上、時間や費用の節約になります。
そのため、メリットが多くある方もいらっしゃいます。
しかし状態によっては適応範囲外となるため、即時荷重インプラントを検討中の方は1度ご相談ください。