「毎日欠かさず歯磨きをしているのに、むし歯が再発してしまった」
「せっかく根管治療をしたのにまたむし歯になってしまった」
という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
その理由の一つとして考えられるのが、間違った歯の磨き方です。
間違えた自己流のケアを続けていると、磨き残しが増え、むし歯や歯周病の再発につながってしまいます。
この記事では、よくある間違った歯の磨き方と正しい歯磨きの方法を紹介し、フロスや歯間ブラシを取り入れる大切さについても解説します。
目次
■間違った歯の磨き方とは
◎力を入れすぎてゴシゴシ磨く
しっかり磨かないと汚れが落ちないと思い、強い力でゴシゴシ磨く方は多いものです。
しかし、力を入れすぎると歯の表面のエナメル質を傷つけたり、歯肉が下がったりしてしまいます。
結果として、知覚過敏や歯肉の退縮を招くこともあります。
◎短時間でサッと済ませてしまう
忙しいときに歯磨きを数十秒で終わらせてしまうこともあるでしょう。
しかし歯の表面は凹凸が多く、短時間では歯垢(プラーク)をしっかり落とすことはできません。
◎同じ場所ばかり磨く
磨きやすい場所ばかり重点的に磨き、奥歯や歯の裏側をおろそかにすると、汚れが残りやすくなります。
◎歯ブラシの毛先が開いたまま使い続ける
歯ブラシは使い続けると毛先が広がり、清掃力が落ちてしまいます。
古い歯ブラシではしっかりと汚れを落とせないため、1ヶ月を目安に交換することが望ましいです。
■正しい歯磨きの方法
◎歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握る
歯磨きの基本は力を入れすぎないことです。
歯ブラシを鉛筆のように軽く持ち、毛先が歯や歯肉にやさしく当たる程度の力で磨くのが理想です。
◎小刻みに動かして丁寧に磨く
大きくゴシゴシ動かすのではなく、歯1本〜2本分ずつ移動させながら小刻みに歯ブラシを動かすのがポイントです。
特に歯と歯肉の境目はプラークがたまりやすいため、毛先を45度の角度で当てるバス法が効果的です。
◎1回の歯磨きは3分以上を目安に
短時間で済ませるのではなく、上下左右を均等に磨き、1回3分以上を目安に行いましょう。
特に就寝中は細菌が増えやすいため、寝る前に時間をかけて丁寧に磨くことが重要です。
◎歯ブラシは1ヶ月ごとに交換
毛先が開いていなくても、使い始めて1ヶ月経った歯ブラシは清掃力が低下していることが多いです。毎月1日になったら歯ブラシを交換するなど、定期的に交換する習慣づけを行うと良いです。
■歯ブラシだけでは不十分?補助清掃用具の重要性
◎デンタルフロスで歯間を清掃
歯ブラシの毛先は歯と歯の間には届きにくいため、歯間にはプラークが残りやすくなります。
そこで活躍するのがデンタルフロスです。
フロスを歯と歯の間に入れて、歯の側面に沿わせながら上下に動かすことで、磨き残しを効果的に除去できます。
◎歯間ブラシで奥歯の隙間をケア
奥歯や歯肉が下がって隙間ができている部分には歯間ブラシが有効です。
サイズを選び、隙間に通すことでプラークを効率よく取り除けます。
◎洗口液で仕上げる
歯磨きやフロス、歯間ブラシの後に洗口液を使うと、口の中全体を殺菌、洗浄できます。
しかし洗口液はあくまで補助的な役割と考え、歯磨きをしっかり行った後に使いましょう。
◎定期検診とプロのクリーニングを受ける
むし歯の再発防止には、セルフケアに加え、歯科医院での定期検診やクリーニングを受けることが欠かせません。
プロの視点で磨き残しをチェックしてもらい、必要に応じてブラッシング指導を受けましょう。
【むし歯の再発防止には丁寧なケアを】
毎日磨いているつもりでも、間違った歯の磨き方ではむし歯の再発リスクが高くなります。
力を入れすぎない正しいブラッシングや補助清掃用具の使用を習慣にし、セルフケアを見直すことが大切です。
さらに、根管治療で治した歯も油断せず、再発予防のために日々のケアを徹底しましょう。
正しい方法を身につけることで、健康な歯を長く守ることができます。