根の治療のやり直しは何回まで可能か、繰り返すリスクと次の選択肢|東金市で精密根管治療|ぐみょう今井歯科医院

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根の治療のやり直しは何回まで可能か、繰り返すリスクと次の選択肢

根の治療のやり直しは何回まで可能か、繰り返すリスクと次の選択肢

目次

根の治療のやり直しで判断の軸になること


根の治療(根管治療)のやり直しに決まった回数の上限はなく、残っている歯の量やひびのあるなし、感染がどこまで広がっているかで判断します。治療を重ねるほど歯はうすくなるため、回数よりも、いまの歯がもう一度の治療にたえられる状態かを確かめることが大切です。この記事では、やり直しによる歯への影響や、外科的な処置、抜歯したあとの選び方をまとめ、歯を残すか抜くかを納得して決めるための手がかりをお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • 根の治療のやり直しに一律の回数制限はなく、歯の厚みやひび、感染の範囲を確認して方針を検討します。
  • 再治療のほか、歯根端切除術や抜歯後のブリッジ・入れ歯・インプラントも選択肢です。
  • 検査で分かることや治療の見通し、通院回数、費用を歯科医師に尋ね、希望を伝えて相談しましょう。

根の治療のやり直しは何回までできる?回数よりも見るべき歯の状態


「2〜3回が限界」は決まりではない:回数の数え方の誤解


根の治療のやり直しは「2〜3回が限界」と言われることがありますが、これはすべての歯に当てはまる決まりではありません。そもそも、歯科医院へ足を運ぶ「通院の回数」と、数年おきに被せ物を外して処置をやり直す「再治療の回数」が混同されやすい点に注意が必要です。


1回のやり直しであっても、根の内部を清掃して薬を詰めるまでに複数回の通院を要します。さらに前歯と奥歯では根管(神経の通り道)の数が異なるため、奥歯ほど1回の治療にかかる処置の量は増えます。上限の目安が語られる理由は回数そのものではなく、処置に伴う歯の消耗にあります。そのため、4回目以降であっても歯の厚みが残っていれば再治療を検討できる余地はあります。


やり直すたびに歯が薄くなり、ひびや穿孔が起こりやすくなる理由


やり直しの処置では、まず被せ物や土台を外し、過去に入れた古い薬を取り除いてから、感染した根管の壁を少しずつ削って清掃します。このように治療を繰り返せば繰り返すほど歯は脆くなり、健康な歯質が薄くなっていきます。


やり直しで根の壁を削ると歯の根は薄くなり、根の壁に穴があく穿孔(せんこう)が起こることもあるため、歯が弱くなるおそれがあります。弱くなった歯では、噛む力で歯根破折(歯の根にひびが入る、または割れること)が起きることもあります。もし検査や処置の途中で深いひびが見つかった場合は、歯を残す方針から抜歯を含めた方針へと見直しが必要になることもあります。


やり直しても噛むと響く・腫れが続くときに考えられる要因


治療をやり直したにもかかわらず、噛むと響いたり違和感が残ったりするときは、いくつかの原因が考えられます。複雑な網目のように枝分かれした根管の奥に細菌が残っているケースや、見落とされた細い根管があるケースです。また、被せ物や詰め物のわずかなすき間から唾液とともに細菌が入り込む再感染、根の先にできた根尖病変(膿の袋などの炎症)、過去に折れた治療器具の残留なども挙げられます。


これらの問題があると、歯ぐきにフィステル(膿の出口となる白いできもの)ができたり、膿や嫌なにおいが出たりすることがあります。もし歯ぐきの大きな腫れやズキズキと脈打つような強い痛みが続く場合は、我慢せずに早めの受診をご検討ください。


再治療で治りやすい歯・治りにくい歯を分ける条件


根の治療をやり直したあとの経過は、治療の前の歯の状態によって変わることが、いくつもの研究で報告されています12。とくに関わりが大きいのは、根の先に病変があるかどうかとその大きさ、そして前歯か奥歯かといった歯の種類です2。


処置によって病変がすっかり消える場合もあれば、病変が小さくなった状態で症状が落ち着き、そのまま経過を見ていく場合もあります1。ご自身の歯がどの状態に近いかは、外から見ただけでは分からないため、事前の画像検査などで細かく確かめるステップが大切です。


ポイント

やり直しの上限は回数だけで決まるものではありません。削るたびに歯が薄くなる影響を踏まえ、残った歯の量や感染の原因を確かめて方針を選ぶことが大切です。


再治療・歯根端切除術・抜歯後の治療を、条件と負担で見比べる

再治療・歯根端切除術・抜歯後の治療を、条件と負担で見比べる

もう一度の再治療を検討できる目安:残った歯の厚みと感染の範囲


もう一度根の中を清掃する再根管治療を検討できるかどうかは、主に歯の厚みと感染の広がりで見極めます。具体的には、将来入れる被せ物をしっかり支えられるだけの歯質が歯ぐきより上に残っているか、歯の根に深いひびが入っていないかが前提となります。


加えて、細菌感染が根の内部にとどまっているか、歯周病によって歯を支える周囲の骨が大きく失われていないかも確認が必要です。これらの条件がそろっていれば、通常の再治療で歯を残せる可能性があります。一方で、条件がそろわない場合は、根の先に直接働きかける外科的な処置や、抜歯後の治療へと視野を広げて検討します。


根の中から治しきれないときの歯根端切除術と再植


通常の根管治療を続けても改善が見られない場合や、太い土台が入っていて外すと歯が割れるおそれがある場合には、外科的な処置が選択肢になります。代表的なものに、根の先の病変がある部分の骨を開いて病変を取り除き、根の先端を少し切り取って消毒し、多くの場合は根の先から薬で封をする歯根端切除術があります3。また、歯を一度抜いてお口の外で処置をしてから元の場所に戻す「再植」という方法もあります。


歯根端切除術は、今入っている被せ物を外さずに処置できる可能性がある点が特徴です。ただし、奥歯の根の位置や形、周囲の骨の状態によっては適応が限られるほか、処置後の腫れや痛みといった外科処置に伴う負担や、骨が回復するまでの経過観察が必要になります3。


抜歯した場合のブリッジ・入れ歯・インプラントの通院と費用の負担


歯を残すことが難しいと判断された場合は、抜歯した部分を補う治療としてブリッジ、入れ歯、インプラントの3つから選びます。「インプラントではなく自分の歯で噛みたい」というお気持ちは自然なことですが、万が一抜歯となった場合に備えて、それぞれの通院や費用の負担を把握しておくと判断しやすくなります。


治療法隣の歯への影響と主なリスク・副作用通院期間・回数の目安保険適用と一般的な費用相場
ブリッジ両隣の歯を削って支えにする(削った歯がしみる・寿命に影響することがある)約1〜2ヶ月(数回程度)保険適用可(数千〜数万円程度)/自由診療は1本あたり約10万〜20万円程度
部分入れ歯バネをかける歯に負担がかかる(装着時の違和感や粘膜の痛みが出ることがある)約1〜2ヶ月(数回程度)保険適用可(数千〜数万円程度)/自由診療は約15万〜50万円程度
インプラント隣の歯を削らずに自立する(手術のあとに痛み・腫れ・出血・あざが出ることがあり、まれに神経のまひ・脱落・インプラント周囲炎などが起こることがある4)約3ヶ月〜1年(手術と経過観察を含む)自由診療のみ(1本あたり約30万〜50万円程度)

※表の金額はおおよその目安で、当院の料金ではありません。実際の金額は歯科医院や選ぶ材料によって変わるため、当院の料金は診察のうえでお伝えします。自由診療(公的な保険が使えない治療)では、材料を選べるかわりに、かかるお金はすべて自分で払うことになります。


インプラントは手術をともなう治療で、手術のあとに痛み・腫れ・出血・あざが出ることがあります。まれに神経のまひ、インプラントや人工の歯が外れたり割れたりすること、かみ合わせの違和感、インプラントのまわりの炎症(インプラント周囲炎)が起こることもあります。そのため、手術の前に体の状態(糖尿病の方は血糖の状態を示すHbA1cの値など)を確かめ、手術のあとも定期的なお手入れを続けることが必要です。


抜歯を先延ばしにする影響と、作り直した後に抜歯となる経過の避け方


保存が難しい状態の歯を無理に残し続けると、根の周りにある顎の骨が炎症によって少しずつ溶けてしまうことがあります。骨が減ってしまうと、いざ抜歯したあとにインプラントや入れ歯を安定させるのが難しくなるなど、次の治療の選択肢が狭まりかねません。


一方で、「過去に2回やり直したから」と回数だけを理由に抜歯を急ぐ必要もありません。被せ物まで新しく作り直したあとにすぐ抜歯となる経過を避けるには、手がかりがあります。それは、最終的な被せ物を作る前の段階で、ひびの有無や残った歯の量をていねいに確かめ、治療後の見通しを歯科医師と共有しておくことです。


残すか抜くかを納得して決めるために、相談の前と相談の場で確かめたいこと


マイクロスコープとCTで分かること、分かりにくいこと


もう一度の根の治療の進め方を決めるときは、目で見るだけでなく、機器を使った検査が役立ちます。歯科用CTの立体的な画像では、ふつうの平らなレントゲンでは重なって見えにくい歯の根の数や曲がりぐあい、根の先の病気の広がり、まわりの神経の位置などをつかめます。さらにマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)で明るく照らして大きく見ることで、見落とされた細い根管や折れた器具、根の壁の穴(穿孔)などをじかに確かめやすくなります。


ただし、こうした機器を使っても、画像だけでは判断しきれない部分があります。たとえば髪の毛のように細い歯根のひびは、実際に被せ物や土台を外して内部を直接見てみなければ分からないケースも少なくありません。そのため、処置を始めてから方針が変わる可能性も含めて、事前に説明を受けておくことが大切です。


相談の前に整理しておきたい、これまでの治療経過と質問の例


歯科医院へ相談に行く際は、これまでの治療の経過をメモして伝えると診断の手がかりになります。固さや噛み切りやすさを意識して食べ物を選んでしまうといった日常のお困りごとも、遠慮なくお伝えください。


  • 伝えておきたい経過:最初に神経を取ったころ、やり直した回数とその時期、いまの被せ物の種類、痛みや噛むと響く感じが出はじめたころ、これまでに受けた説明
  • 確認したい質問の例:この歯を残せる見込みとその理由、判断のためにほかに必要な検査、終わるまでに通う回数と1回にかかる時間を聞いてみましょう。保険と自由診療での費用の内わけ(検査・土台・仮の歯・被せ物など)や、院内でできる処置とほかの医院への紹介が必要な処置も確かめておくと役立ちます。

お仕事の都合で通院できる曜日が限られる場合や、ご家庭の事情で治療期間・費用の上限を考えておきたい場合も、あらかじめ伝えておくことで現実的な治療計画を立てやすくなります。


東金市求名の当院で、根の治療のやり直しを相談するとき


東金市求名にある当院では、お口の健康を通じて皆さまが「なんでも噛める、飲み込める」「笑顔でいられる」暮らしを支えたいと考えています。これまでに根の治療を繰り返している方や、抜歯を検討するよう説明を受けた方からもご相談を伺い、お一人おひとりの声を治療方針に活かしてまいります。


一般的には、治療を始める前に、痛みの原因がそもそも歯の根にあるのかを確かめます。噛み合わせのかたより(「奥歯だけで噛む」癖など)や歯周病による歯の揺れが関わっていないかも含めて調べます。当院では、お口全体を一つの臓器として捉え、根の中をきれいにする処置そのものだけでなく、治療中に唾液や細菌が入るのを防ぐラバーダムなどの環境づくりや、治療後に装着する詰め物・被せ物の適合精度も、再発を防ぐうえで重く見ています。


一般的に、もう一度の根の治療は1回では終わらず、根の中をきれいにして薬を詰めるまでに何度か通う必要があります。費用は保険診療か自由診療かで大きく変わり、土台や被せ物の費用が別にかかることもあります。当院の費用や通院回数は、歯の状態や治療方法の選び方によって異なるため、診察のうえでご案内します。


ご自身の歯をもう一度治療できるのか、それとも別の選択肢が適しているのか迷われた際は、まずは現在の歯の状態を確かめることから始めてみてはいかがでしょうか。


ポイント

画像検査で分かる範囲と、被せ物を外して初めて分かる範囲があります。これまでの経過とご自身の希望を伝え、納得できる選択肢を一緒に探していきましょう。


よくある質問


Q. 根管治療は何回までやり直しができますか?また、4回目は可能ですか?


A. 一律に「何回まで」という決まりはなく、4回目であっても被せ物を支える歯の厚みが残っており、歯の根に深いひびがなければ検討できる場合があります。ただし、治療を重ねるごとに歯を削るため歯質が薄くなり、歯が割れるリスクは高まります。回数ではなく、現在の歯の状態を検査して判断することが大切です。


Q. 歯科医院で根の治療を2回やり直すとどうなりますか?


A. 2回目のやり直し(計3回目の根管治療)となると、土台や古い薬を取り除く過程で歯の内部がさらに削られ、歯の壁が薄くなります。また、やり直しが必要になった根の中では、薬が効きにくい細菌が残っていることがあります。そのため、清掃に時間がかかったり、根の先の病変が治りにくくなったりすることがあります。


Q. 根管治療のやり直しは、前回の治療からどれくらい期間を空けるべきですか?


A. 治療直後の軽い違和感であれば、すぐにやり直さず様子を見ることがあります。根の先の骨が回復するには時間がかかり、レントゲンで治り具合を確かめるまで、1年以上かけて経過を見ることも少なくありません。しかし、強い痛みや歯ぐきの腫れ、膿が出るといった症状がある場合は、期間を空けずに早めに歯科医院へご相談ください。


Q. 治療した奥歯がグラグラして噛むと響きます。薬だけで治りますか?


A. 痛み止めや抗菌薬で一時的に痛みや腫れが和らぐことはありますが、歯の内部の細菌感染や、歯周病・歯根のひびといった根本的な原因は薬だけでは取り除けません。奥歯がグラグラする原因には、歯周病で歯を支える骨が減っていることや、歯の根のひびなどがあります。原因によって根の再治療、歯周病の治療、抜歯を含めた検討など対応が変わるため、歯科医院で検査を受けて原因を確かめる必要があります。


参考文献


1. Sabeti M, Chung YJ, Aghamohammadi N et al. Outcome of Contemporary Nonsurgical Endodontic Retreatment: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials and Cohort Studies. Journal of endodontics (2024). PMID: 38280514 / DOI: 10.1016/j.joen.2024.01.013

2. Olivieri JG, Encinas M, Nathani T et al. Outcome of root canal retreatment filled with gutta-percha techniques: A systematic review and meta-analysis. Journal of dentistry (2024). PMID: 38145805 / DOI: 10.1016/j.jdent.2023.104809

3. Del Fabbro M, Corbella S, Sequeira-Byron P et al. Endodontic procedures for retreatment of periapical lesions. The Cochrane database of systematic reviews (2016). PMID: 27759881 / DOI: 10.1002/14651858.CD005511.pub3

4. インプラント治療 | 東京科学大学病院 先端歯科診療センター. https://www.tmd.ac.jp/denthospital/sentan/treatment/implant.html


今井 悠介

歯科医師


ぐみょう今井歯科医院

院長

今井 悠介

▶ 監修者プロフィール

経歴
2014年
日本大学松戸歯学部 卒業
2014年
医療法人 尚歯会 いさはい歯科医院 勤務
2015年
ぐみょう今井歯科医院 勤務
2019年
ぐみょう今井歯科医院 院長就任
資格・所属学会
日本補綴歯科学会 認定医
日本臨床歯科学会
日本口腔インプラント学会
インビザライン 認定医
日本歯周病学会
厚生労働省認可歯科医師卒後臨床研修指導医
日本顎咬合学会 認定医